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■デジモン格付けレビュー・ゲーム編■

デジモン作品のゲームに対する(比較的)簡易な格付けレビューです。
更新情報などはレビュートップを参照してください。

Aランク
 傑作 手にする機会があれば是非
Bランク
 中々イイ感じ 気になる人には無難にオススメできる
Cランク
 難があり、人を選ぶかも ここらから定価分の価値があるかも怪しくなってくる
Dランク
 「俺はデジモンのためなら金も時間もドブに捨てられる!」という人向け
Eランク
 草

上記の他、評価点や問題点によって「+」や「-」がついたりしますが、雰囲気程度に受け止めてください。




ランク【
デジモンサヴァイブ 公式サイト
◆2022年7月28日発売 ■PlayStation4・ニンテンドーSWITCH対応 ■6980円+税
■ジャンル:テキストアドベンチャー+タクティクスバトル
 デジモンワールドやデジモンストーリーシリーズに属さない、久々の単発タイトル。 シリーズ新作までのつなぎとしての実験的な意味合いも含んだ作品だったが、諸事情により何度も延期を繰り返してしまった (おかげで発売を心配する声も多く、ファンの間では「サヴァイブはサヴァイブできるのか」などとネタにされていた)

 「サヴァイブ=生き残る」の名の通り、キャラクターの生死がかかったシナリオが今作の特徴。 場合によってはメインのデジモンどころか人間ですら死亡してしまう、過去作に比べてもシビアな世界観を持っている (なお、キャラの死に方は基本サスペンスやホラー調なので、食糧問題や弱肉強食などの「サバイバル路線」を期待すると肩透かしを食らうかも…)。  主人公の選択肢によってパートナーの進化やシナリオの展開が異なっていくのもポイントで、バトルはユニットをマス目状のマップで動かして戦うシミュレーション形式。 使用可能なデジモンは全117体とかなり少なく、さらに見慣れたメンバーが多いのは否めないが、意外とマニアックなチョイスも目立ち、さらにグラフィックは全て新規で描き起こされた2Dのものが用意されているため、新鮮味は中々。

 今作の魅力は、やはりシナリオで描かれるメインキャラクターたちにあるだろう。ストーリー的にもバトル的にも、「仲間」の存在がここまで大きいデジモンのゲーム作品は珍しい。 さながら「もう一つのデジモンアドベンチャー」と言った具合で、どこか見覚えがありつつも、独自の「ここでしか見られない」養分も多い。 パートナーデジモンの人選も、アグモン以外はなんともヒネったマイナー組ばかりの冒険したメンツだが、そんなデジモン達がシッカリと「主役級」として扱われていくのが嬉しいところ。

 そんなこんなで、プレイを経て「いいモン見させてもらいました」となる箇所が多かったので、個人的には肯定したいタイトルではあるのだが……。 今作最大の問題は、とにかく全体的にゲームとしてのつくりが雑と言わざるを得ないところにあるだろう。 ゲームデザイン、キー配置、レスポンス、ロード時間……ありとあらゆる部分が練り込み不足。別にゲームとしてはそう特別なコトはしていないのに、無駄にストレスが溜まる場面が悪目立ちしてしまう。  そもそもなぜ今作が何度も延期していたかと言えば、最初に担当していた会社の開発力不足が原因とされている。 しかし後任の会社もダメだったのか、もっとダメすぎたのをなんとか頑張ってここまで仕上げたのかは分からないが、どのみち厳しい出来栄え。

 プレイ自体がかったるいくせに、シナリオはマルチエンディングなために半ば「周回前提」となっているのがまた凶悪。 エンディングは合わせて4つ(厳密に言えば、それとちょっとしたバッドエンドも1つ)に分かれているが、どれも終盤までは大部分が同じというのも大きく印象を下げる。 また、テキストが悪いのかゲームデザインが悪いのかは分からないが、構成や演出が「?」な面もちょくちょく見られる。 (まずシナリオ自体、コンセプト通りに暗めになってしまうのは仕方ないにしても、不自然にギスギスしたりやたら露悪的な面があったり、 生死を描いてる割にリアリティラインも謎だったりと、大目に見なければいけないような面がまぁまぁあるのも人を選びそう)
 バトルに関してはもっと悲惨で、操作性が劣悪な上にどうにも単調で地味。オートがあるのは良いが逆に言えば消化作業に成り果てるのも時間の問題で、 せっかく用意されたグラフィックや、パッシブスキルや装備アイテムといった戦術要素が空しくなってしまうくらいには虚無バランス。 本当にユニットの素材はいいデキで勿体ないので、これらを使ってまた別の新作が欲しい。

 最終的な個人評価を正直に言えば、色々と光る点はあれど、ゲーム面が足をひっぱり「45点」。 しかもこれは「(ちゃんと作っていれば65点や75点になれていたはずの)45点」なので、やればやるほど悲しいやら腹立たしいやら、複雑な気持ちになっていく。 なんとか4周してすべてのエンディングを見た上で今も好きとは言えるけど、正直もう当分は触る気が起きない一品。