デジモンクロスウォーズ デジモンクロスフィギュアシリーズ
08 サイバードラモン メタルグレイモン+サイバーランチャー)
既に今後の出番が危うい

2010年11月20日発売
定価2625円
公式サイト


 まさかのクロスフィギュア3体同時発売!
というわけで、その内の一つであるサイバードラモンからレビュー。
何かとインフレが激しいクロスウォーズにおいて、最近影の薄い「ブルーフレア」も戦力増強がなされたぞ。

 メタルガルルモンのデジメモリ説明書が付属する。
 
サイバードラモン

 通称「新サイバードラモン」。
頭部の雰囲気がえらく変わったので、元のサイバードラモンと似てるようでそれほど似てない。旧はウナギっぽかったが、こっちはなんかナマズっぽい。
まだ情報の少ない新入りデジモンなので、箱から紹介を引用。

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 サイバードラモン エイリアン型

 必殺技:イレイザークロ― グラットンファング サイバーブレーダー デスディバイダー

 回転する尾に乗って回りながら手にした槍で敵を切り裂く「サイバーブレーダー」や、槍を軸に回転して尾で
 攻撃する「デスディバイダー」、胸から突然肋骨を伸ばして串刺しにする「グラットンファング」など予
 測の難しいトリッキーな動きで敵を翻弄して、変則的な技で一撃を与える奇襲を得意とする。

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 「エイリアン型」ならもはや「サイバー」でも「ドラモン」でもない気がするが、それは置いておこう。
旧サイバードラモンの必殺技「イレイズクロー」から中途半端に技名が変わった「イレイ"ザー"クロ―」もほっとけない。
確かクロスアーカイブか何かでも同様の技名だったけど……誤植じゃないよな?

 紹介文とはまた別に書かれた文によると、「異世界より現れしデジモンハンター」とのこと。
なるほど、どおりでデジモンっつーか遊戯王にでも出てきそうなデザインだと思ったぜ。

 箱裏によると、新サイバードラモンの特徴であるとってつけたような槍は「ツインランサー」というらしい。
シンプルな名前なのはいいが、同時期に出たダークナイトモンの「ツインスピア」と即行で被ってるのがなんだか心配だ。
 旧サイバードラにあった肘ブレードがないから、それが今回は槍としてアレンジされたのかもしれない。


 プロポーションは公式絵に比べてなんだかデフォルメ気味。
頭でっかちだし、腕が肥大化してる一方で足は小さい。初期のデジモンとかPSポリゴンのデジモンっぽいからこれはこれでアリかもしれない。
クロスフィギュアシリーズとはいえども目がなければ目を劣化させようがないから、顔は無難にまとまっている。
でも公式絵とは全然似てないし、全体の雰囲気的にはむしろ旧サイバードラに近いんじゃないだろうか。

 頭部に限らず全身のデザインはかなりシンプルにされているが、
それでもディテールは割と細かい方なのでそこまで気にならない。
 本来なら穴あきチーズのごとく大惨事になっているデザインの翼は、耐久性の都合でか、モールドこそあれど実際に穴があいてる個所は少なめ。
これまた初期のデジモンっぽくて悪くない。


 でも色はかなり微妙。青い本体はブルーフレアのデジモンらしくて良いけども、
頭部や太腿などの「紫に光るクリア部分」は大事なアクセントなのに、玩具だと全部ただの銀色塗装にされてるのが残念。

 ツインランサーは勿論持つことが可能。…だけど、この持たせ方はもうちょいなんとかして欲しかった。
単に拳を握って持たせるのではなく、2本爪の間にヤリの凸部分をあてがって持たせるやり方はなんだか前時代的に思う。
合体後に「ヤリを特定の位置でちゃんと持たせる」ことが必要なのは分かるけど、これではちょいとヤリ側の見た目がよろしくない。

 合体機構の副産物ともいえるけど、設定どおり胸のパーツは開くことができる。なので

 抱きしめられた…!まさか俺のことをッ…好・き・な・の・かァァ――ッ!?

 …もできるんだけど、残念なことにブラストモン様は立体化に恵まれていない。仕方ないのでリーダーを代役で抜擢。
言うまでもないけど、肋骨パーツは伸びない。

 可動はそれなりで、クロスフィギュアの中では動く方。

≪左≫
・肩と肘にボールジョイント(手首可動はナシ) 爪は3本ある側だけ動き、握ったり開いたりできる
・腰が360度回転
・足の付け根にもボールジョイントが使われているが、腿のデザインがでっぱってるのでパーツと干渉してあまり動かない
・太腿の裏側に妙な突起があるデザインなので、膝は45度ぐらいしか曲がらない
・足首可動はナシ 足元から直立にすることはできるが、足首自体はハの字立ちがデフォ

≪右≫
・頭部は俯いたり見上げたりできるが、横側へは可動しない
・上の羽は板状パーツで繋がっていて、上の画像で見て、背中に貼りついた「縦」状態から「横」状態への90度まで動く
 ただし変形ギミックに関わっている個所なので、「横」状態に動かしすぎると途中から頭部も一緒に俯いてしまう
・上の羽はそれぞれ前後にも90度ぐらいは動く(前から見て、 横に広げている状態→後ろに伸ばした状態)
・下の羽は完全固定(梱包時にはバラけているパーツなので、差し込む必要がある)
・尻尾は根元にクリック可動があり、尻尾の真ん中と、矢じり状になっている根元でも可動する
 (ただしどれも前後のみで、横へは動かない)

 激しいポージングは無理だけれど、変形玩具として考えれば十分な範囲。
でも手持ち武器があるんだから、手首可動ぐらいは欲しかったところ。
ついでに言えば、ツインランサーは背中かどこかに保持できるような場所があると嬉しかった。

 足先が小さいしカカトのデザインがハイヒール状なので、自立性はあまりよくない。デカい尻尾を支えとして扱うと便利。

 下の羽が無可動なのは変形後にスタンドになるからなのは分かるけど、たまにポロリするのが難点。
そうそう外れはしないけど、無可動なんだからいっそ最初から固定してほしかったところ。

 サイズ比較。
サイバードラを箱から出した時の第一印象は「え?小さくね?」でした。
しかも「高さ」「翼を広げた横幅」「ツインランサーの長さ」のどれもが大体13センチというなんだか不吉なヤツ。

 サイバードラモンの値段(2665円)を考えると、
グレイモン(3150円)やメイルバードラモン(3675円)よりある程度小さいのは覚悟しておくべきことだったけども、
サイバードラモンと同価格で高さが16センチほどもあったベルゼブの直後でもあったからこれは正直ガッカリだった。


ウソみたいだろ…全員値段同じなんだぜ…コレ…。


 

メタルグレイモン+サイバーランチャー

 メタルグレイモンとサイバードラモンがデジクロス!

 でもまだ本編未登場!
サイバードラ自身は何話か前から出てるのに、玩具が同時発売かつ本編の出番は遅かったダークナイトモンやX5に先を越されるとは。

 まず胸の肋骨パーツを開き、そこに頭部を収納。この時、羽も一緒に板パーツごと倒しておく。

 そして下側の羽をスタンドにして横たわらせると、既にほとんど変形完了状態。

 尻尾をピンと伸ばし、矢じりの根元あたりにある突起に足側の穴をはめ込む。
(ちょうど画像の中央ぐらいにその突起や穴が集まっている。
 ユルいのでしっかりと固定はされないが、ちゃんとした角度ではめ込めば勝手にズレたりするようなことはない)。

 さらに矢じり部分を開く(開ききると、突起が尻尾の穴にパチンとハマる)と、中から砲身が出現!

 ベンチプレスの要領でツインランサーを持たせれば、完成!サイバーランチャー!!

 …いや、ちょっと待てよ。

 足の向き逆じゃね?

 サイバードラモンの足の向きに注目してよく見ると、
公式絵だとサイバーランチャーへ変形する際に下半身を捻っているのに、パッケージ写真だとそのままなのが分かる。

 パッケージどころか、その画像の流用元である「公式サイト」や「説明書」までもがサイバードラモンの腰を捻っていない。
発売前にこの「サイバードラモン」について書いていた試作品のカタログではちゃんと捻っていたのに、何故だろうか。

 俺は「途中でコストダウンのために腰可動が削除されて、捻ることができなくなったのでは?」と考えていたけど、
こうして発売された玩具版でもそんなことはなく、普通に腰は可動できた。

 これが公式デザインに合わせて腰を前後逆に捻った状態の真・サイバーランチャー。こちらの方がよほど見栄えが良い。

 さて、この謎の変更について理由を考えてみたが、どうも「安定」の問題ではないかと思う。
腰を捻ると砲身部分全体が上の方に上がるため、砲身の先っちょが接地しなくなることに気付いた。
 だから恐らく、発売までの途中の段階で「腰ひねらないで接地させた方が安全じゃね?」と判断された可能性がある。
子供向けのオモチャだし、増してや今のご時世じゃあ安全性は最重要レベルに大事だもんな。
 …まさか、ガチでただの変形間違いだったなんてことはないと思いたいけど、このシリーズならあり得ないこともないのが怖い。


 とはいえ、実際のところサイバーランチャーは羽だけでも充分安定するので、
(むしろ俺はランチャーは4枚の羽で支えるモンだと思ってたが、2枚でしっかり立つのだった。というか上の羽は全く接地しない)
事情が分かった人や、公式絵との違いに気付いた人は気にせず遠慮なく腰をぐいっと捻ってやろう。
 
 腰を捻らないとマジでサイバードラモンが筋トレしてるだけだし、砲身部分が下すぎてイマイチカッコがつかない。
ありがたいことに捻ってもしっかり自立すると分かったので、このページではこの後も「捻った状態」を基本としてある。

 ※追記 2010/11/26
 筆者が暫くサイバーランチャーを「腰を捻った状態」で飾っていたところ、
数日経ってから、少し羽の角度がヘタれてきていることに気付きました。
羽が軟質素材のため、「安定して支える」ことはできても「重さに耐える」ことはできないようです。
 まだ大して拡がってはいませんし、この先放置したらどこまでヒドいことになるのかは試したくないので試しませんが、
気になる人はサイバーランチャー状態では腰を捻らずに3点で立たせる…のはほとんど意味ないと思うので、
長時間飾る時はできるだけサイバードラモン状態で立たせておくことを推奨します。

 サイバーランチャー正面。

 話が大分逸れたので戻すと、名前の通りサイバードラモンは変形することで「砲台」となる。
最近でも同じバンダイから、やはり砲台に変形する「イカテンクウバスター」や「FFRファイズブラスター」なんかが出たところだけど、
このテの「玩具がまるまる武器に変形する」タイプは、ショボい手持ち銃なんかじゃ到底得られない圧倒的な迫力に満ちているのが魅力だ。

 で、どう見ても砲台に変形させるには向いてないこのサイバードラモンを強引に変形させたサイバーランチャーは、
もっと考えたデザインならよっぽどマトモな出来になったのにと言わざるを得ないが、そこそこ面白い。
むしろ「ただの竜人がまさかの砲台に変形!」という意外性がこの玩具のアピールポイントなのだろうと思う。
(そう考えたら、まさかの「ケンタウロス体型構成要員」だったベルゼブもそうなのかな?)


 変形は単純ながらもまあ武器には見えるのはいいとして、
ひどく残念なのが、砲身が塗装されていないこと。
「ここがキャノンだよ!」と強調付けられていないせいで、正直銃身に見えにくい。
ただでさえ竜人をムリヤリ砲座に変形させたデザインなのだから、見た目でのハッタリはちゃんと利かせてほしい。

 それと、折角エイリアン型らしくグロテスクなデザインになってるはずの尻尾キャノンが、
滅茶苦茶フツーの機械になってるのもガッカリだ。こっちもこっちで青一色だし。


 ところで、サイバーランチャーの銃身はいたってシンプルな円筒のはずなんだけど、
なんでまた中央の銃身がヘンテコな形にされているんだろう。
確かメイルバードラモンの口内キャノンも同様だったけど、何か意味のある形なんだろうか。

 側面と背面から。

 こうして見ると結構ちゃんと砲台になってるのが分かるが、両手とそれが持つヤリの自己主張も気になってしまう。
 
 普通ならヤリなんかじゃなくて二丁の銃でも持たせて、 
砲台への変形後は銃を持った両手を足同様に前に向けるようなデザインにしたくなるところだけど、
あえてそんな安易なデザインに走らなかったのがこいつの良い所……なのか?

 ちなみにサイバーランチャーは長さ12センチぐらい。「13」の呪縛からは逃れられたようだ。

 すっかり忘れられてそうだけど、そういえばドルルモンもドルルキャノンになる砲台仲間だった。
ドルルモンにとってドルルキャノンなんて形態はオマケみたいなモンだったから今では立派な下半身要員をやってるが、
サイバードラモンにとってはこの砲台モードこそが(少なくとも現時点では)ブルーフレアで生きる唯一の道だ。
 ドルルキャノンは劇中でもしょっぱい威力だったけど、サイバーランチャーはどうなるかな?


 それはそうと、変形は済んだがメタルグレイモンと合体させていなかったので合体させる。

 というわけで完成!メタルグレイモン+サイバーランチャー!!
 合体機構はほぼ見たまんま。

   サイバードラモンの首後ろのチューブをメタルグレイモンの胸アーマー(ナイトホーク)の銃口に接続、
そしてツインランサーの中央部をメタルグレイモンに噛ませることで合体完了。この時の全長は21センチぐらい。

 胸との接続があるのは予想外だった(てか、ナイトホークに穴があいてるとすら気付いてなかった)のでそこは「おおっ!」と思わされたが、
この形態になるとポージングもかなり固定されてしまう上にマトモに構えられないので、イマイチカッコよくキマらないのが悲しい。
公式絵だとサイバードラモンの腕をガシッと掴んでいるけども、玩具では2個上の画像のように両手を羽のところに持っていくので精一杯。

 メタグレに対してのランチャーがでかいから迫力はあるものの、どうも今一歩な感じが拭えない。
チューブなんかでなく、もっとランチャーとメタグレ本体がドカン!とくっついて一体化するような合体の方が迫力が出たかもしれない。

 反対から。こっちは尻尾を伸ばし、ついでにサイバーランチャーの腰を捻っていない状態。
捻っていないランチャーは銃身が下にいくだけでなく、なんだか向きが下の方に傾いてしまう。
尚、尻尾を伸ばした時の長さは32センチほどにもなり、相変わらず価格には見合ってないが、中々の大きさだ。

 ところで、見た感じサイバーランチャーって地上専用武器っぽいけど、
なんでまた、わざわざ空中戦に長けたメタルグレイモンで使おうとするんだろう。
意外と、劇中でヒョイヒョイとサイバーランチャーを持って上空から乱射したりするのだろうか。



 それはおいといて、問題なのはこいつらが合体させ辛いこと。
まさかこんなほぼ置いただけの合体で「合体させ辛い」なんて感想が出てくるなんて予想だにしていなかった
今のところクロスフィギュアシリーズ中で断トツで扱い辛いのがこのメタルグレイモン+サイバーランチャーだ。
トライデントアームが邪魔で邪魔で仕方がないのは持ってない人でも容易に想像がつくだろうけど、他にも難点がある。


 まず、「サイバーランチャーとメタルグレイモンの高さを揃える」のが面倒
これは実際に触ってもらわないと伝わらないと思うけど、思いのほか難儀する。
サイバーランチャーの高さは一定だけど、グレイモンの脚が角度や高さを他の何かと合わせて調節するにはイマイチ向いてないのが原因。

 そしてさらに、高さを合わせてから「胸アーマーとサイバーランチャーを接続する」のも煩わしい。
メタルグレイモンの胸アーマーはカパカパと動いてしまうから、角度のあわせ辛さに拍車をかけることになる。
(でも、一旦接続されれば物凄い接合力で、
 サイバーランチャーを持つだけでメタルグレイモンごと持ち上げられるぐらいになったりもする。
 胸アーマーに負担かかるし、落として破損でもしかねないからやる意味はないけど)


 極めつけにイライラするのが、「メタルグレイモンにツインランサーを咥えさせる」ところ。
そもそもサイバーランチャーの時点で、ツインランサーを保持した腕がしっかりと固定されたわけではないし、
サイバードラモンの腕はボールジョイントだから、ある程度の力をかけるとすぐにポーズが崩れてしまうようになってる。
サイバーランチャー単体ならそれは大した問題にならないけど、メタグレと「合体させる」となるとこれが一気に大問題になってしまう。

 しかもツインランサーが軟質素材で作られているため、
おかげで強引に合体させることはできるけど、その分形に変なクセがついてしまうのは避けられない事態だ。
 この部分が合体させ辛いことはメーカーも分かっているようで、
説明書のイラストですらメタルグレイモンの咥えたツインランサーが曲がってるのは、一種の自虐ネタなのかもしれない。
(上に貼った説明書の画像で確認できる)

 大体、メタルグレイモンの時点で「首を上げるとツノが背中のパーツと干渉する」って欠陥があったのに、
まさか追加合体後にも同じ軟質素材での新たな欠陥を抱えることになるとは思わなかった。

 

 「ランチャーとメタグレの高低差」「胸アーマーのパカパカ」に耐えつつ胸アーマーを接続し、やっとこさメタグレの口元へランサーを運んだと思ったら、
メタグレの歯にランサーの太くなった部分をひっかけるだけで、しっかり固定するような機構はないことに気付く。
 
 そもそもメタグレにランサー咥えさせる必要はあったのか?
ランチャーとの接続は胸アーマーで充分だし、むしろそのちゃんとした接続があるからこそ、咥えただけのランサーが意味不明だ。
ストレスなく合体できるなら「デザイン的にそうなんだ」と納得できるけど、わざわざ咥えさせた結果、ストレス要素が増えてるんじゃあ世話がない。

 

  尚、合体させにくいのは説明書が的確にやり辛い合体手順を踏んでいるからでもあるので、

サイバーランチャーに先にメタグレの胸アーマーだけ接続

サイバーの両腕を一緒に前に傾けた状態で、メタグレと高さを合わせ、胸アーマーを接続

最後にサイバーの両腕ごと、ツインランサーをメタグレの口元へ運ぶ

 という手順を踏めばかなりやりやすくなる。
勿論、合体手順を変えるだけだから一番の問題である軟質素材について根本的には解決されないが、
合体が容易になれば、その分軟質素材への負担も減ることだろう。



 ツインランサーはサイバードラモンにあまりにも似合わないと言うか不要にしか見えない武器だから、
これは「合体用パーツ」なんだとばかり思ってたのに、大して合体に活用されず、むしろ足を引っ張ってすらいるんだから悲しすぎる。
 

 

 モノは試しにと、邪魔なツインランサーとトライデントアームを取っ払ってデジクロス。
…うーん、合体は難点が一気に解消されて格段にやりやすくなったけど、ランサーがないのは意外と物足りない気がしてきた。

 ただ、間違いなくトライデントアームはこの合体においてはジャマなだけだったのはハッキリした。
この状態だと両手をサイバーの肩辺りに合わせることができるってのが大きい。

 トライデントアームはメタグレの腕から外して、サイバーランチャーに装着できると良かったなぁ。
ついでに太腿のアーマーも銃口(?)があるんだしこれもサイバーランチャーに移植したりすれば、
より「合体感」や「サイバーランチャーによる強化感」がアップしたと思うと勿体ない。


 悪くはないんだけど、イマイチ煮詰め方が足りないのが目についてしまう。
メタグレとサイバーそれぞれ単体だと悪くないから、基本的に合体しないただの仲間だと考えた方がいいかもしれない。

 折角の怪獣系かつ巨大っぽいデザインなので、小さいサイズを誤魔化すためにも煽り視点で見た方が映えると思い撮影。
この角度だと、良い感じにサイバーランチャーをちゃんと構えてるように見えなくもない。
 それはそうと、この形態での必殺技ってデジカ大戦の「サイバーブラストキャノン」であってるのかな。

   ちなみに食玩版と比べるとこんな感じ。
サイバードラモンの色はの食玩版のグレイモンやメイルさんととほぼ同じだから馴染みっぷりは凄いが、構える以前の問題。

 クロスフィギュアに対してもこんぐらいでかかったりしたらそれはそれで面白かったかもしれないが、
クロスフィギュア基準で考えると定価1万越えぐらいしてもおかしくないからやっぱいいや…。

 

 ランチャーは「ほぼ後ろに立っただけの合体」なので、ある程度サイズがあってれば後ろに置いただけで合体させた気になれる。

 これといったトリガ―や持ち手がないおかげで、
二足歩行のデジモンならサイバーランチャーの後ろに適当に立たせて腕を前にやるだけだけでもそれっぽく見えるぞ。

 サイバードラと同じく今後が不安なベルゼブモンには、
個人的には是非とも劇中でサイバーランチャーを使うシーンがあってほしいと期待している。


 

 折角なので、同時発売のクロスフィギュアで合体可能となったX5B(非公式)とダークナイトモンと対決。

 いけメタルグレイモン+サイバーランチャー!
許せない現在を全て噛み砕け! 「お前らばっか出番もらいやがって!」



まとめ

サイバードラモン≫ オススメ度:

・「サイズを犠牲にいくらか見栄えが良くなったベルゼブモン」と言った感じで、単体でも中々楽しめる
・単体でサイバーランチャーに変形できる
・それなりに広い可動範囲を持つ
×
・例によって、サイズが小さいので割高感がある
・公式デザインと似ていない
・塗装の手抜きが目立つ

メタルグレイモン+サイバーランチャー≫ オススメ度:

・「合体ロボ+巨大変形武器」という構成の面白さ
・デジモン1体を丸ごと武器にしているだけあって、ケレン味や迫力がある
・サイズ比やプロポーションは中々良い
×
・合体ギミックに難があり、軟質素材に負担がかかりまくる
・メタグレと合体している時は緩和されるが、サイバーランチャー単体では軟質素材のスタンド羽に負担がかかり、ヘタれる
・単体で見ると迫力があるが、結局小柄なので他と比べると一気に悲しくなる
・合計で定価9450円という事実の前では大体悪い点がカバーできなくなる


総評

 初見では俺も「えーっ…」と思ったサイバードラモンだけど、
途中からは何故か妙に気にいってしまい、今回の同時3つ発売の中でも一番楽しみにしていたのがこのサイバードラモンだった。
なんかブルーフレアのデジモンは、ロクに出番もないくせに心の琴線に響くモノがある。単にドラゴンだからか?
サイバードラに限って言えば、単にサイバーランチャーのムチャっぷりが好きなんだけど。

 実際に触ってみて、サイズ以外は大体予想どおりのクオリティだと感じた。
クロスフィギュアに慣れ過ぎてもはや俺の感性は腐っている可能性も否定できなくなってきたけど、
シリーズの中でも割と入門用としてお勧めできるのがこいつだと俺は思う。

 入門用としてオススメな理由としては、合体が微妙だから単体で満足できそうだってのもある。
レビュー中でも書いたけど、先に「メタルグレイモン+サイバーランチャー」の画像を見て、
まさかこいつらの合体機構がヒドいだなんて予想できるわきゃねーだろ!

 いや、でも本当にクロスフィギュアの中ではイケてる部類に入る。
相変わらず割高なチビっぷりだけど、ディテールが細かい分高級感があるし、
単体で武器モードに変形できるのが大きくて、ドルルキャノンに比べてもサイバー1人での「攻撃形態」としても十分成立している。

 ベルゼブの後だからキツい点も多いけど、「グレイモン以上、ベルゼブモン以下」には楽しめる、そこそこ良い玩具。
いつかブラストモン様のフィギュアが発売された時のためにおさえておくのも良いだろう。


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