≪デジモンワールド3 新たなる冒険の扉≫ オススメ度:C
プレイステーション用ソフト 2002年7月4日発売 定価:6090円 ジャンル:RPG 公式サイト
デジワーシリーズ第三作目。
オンラインゲーム「デジモン・オンライン」をプレイし始めた主人公のアツシ達は、事件に巻き込まれ現実世界に戻れなくなってしまう。
その事件を仕組んだ組織の陰謀を阻止すべくデジモンと共に立ち上がる。というお話。
3作目にしてついに普通のRPGになってしまったデジワーシリーズ。
基本的なゲームシステムはマジで一般的な「ただのRPG」で、今作からは「装備」の概念までついている。
プレイヤーは3体のデジモンを連れて歩くことになるが戦闘は1対1のコマンド式で行われる。控えとの途中交代もできる。
プレイヤーが使うデジモンは8体の「成長期」がベースキャラとして扱われていて、それぞれにレベル、装備、進化などが設定される。
レベルと似たような「スキル」と呼ばれる新要素があり、戦闘を重ねる度にレベルやスキルが上がり、進化先が増えたり技を覚えたりする。
(成長期以外の「進化デジモン」は、成長期によって進化条件の違いはあるが、どの成長期からも進化可能)
習得した進化先は各成長期ごとに3つまでセットできる。
戦闘中にはホイホイと姿を切り替えることが可能なので、むしろ「変身」と言った方が分かりやすい雰囲気。
新しい技を覚えた後、さらにスキルを上げ続けると覚えた技の「ロード」ができ、他のデジモンに進化してもその技を使えるようになる。
デジワー3では、進化と技ロードを考慮しての「カスタマイズ性」がミソとなっている。
その他、ダメージを受けて溜まるブラストゲージにより発動する「ブラスト進化」や、「ジョグレス進化」なども組み込まれている。
ボリュームは物凄いが全体的にとっちらかったデキで、デジモンゲームの中でも「カオス度」はかなり高い。
しかし前作によって大半のプレイヤーがふるいにかけられたせいか、あまり話題に上らないゲームとも言える。
「デジワー2とデジワー3はどっちがマシか」という問いの答えは人によって半々ぐらいに分かれる。ちなみに俺は2派。
○ good!
・OPムービーがカッコイイ
・デジモンアニメでお馴染みの和田光司さん、AIMさん、谷本貴義さんら3人の歌手によるテーマソング「Miracle Maker」もカッコイイ
・尚、OPムービーで流れるこのテーマソングはフロンティアの「the last erement」のCDに収録されている
・グラフィックの雰囲気や、フィールド上にいる他のテイマーなど、「オンラインゲームっぽさ」はとてもよく出ている
・登場デジモンのポリゴンは全て完全新規で、公式絵のように頭身の高いモデルになっている
・オメガモンやインペリアルドラモンパラディンモード、ベルゼブモンなどの人気デジモンを使える
・今作で新登場した主役デジモンや敵デジモンには(地味に)好評なものも多い
・フィールドはかなり広く、シナリオも相当ボリュームがある クリア後のイベントも妙に多い
・BGMはなかなか良質
・サブゲームの「カード」が本編以上によくできていて面白い
× bad...
・OPムービーが意味不明
・デストロモンとは何だったのか
・200体を越えるデジモンが登場するが、その内プレイヤーが使えるのは僅か50体ほど
・しかもアニメの主役系に偏っている
・一方で敵デジモンは色違いの宝庫で、実質の登場デジモンは全体で150体ぐらい
・色違いとは言ってもモドキベタモンやサイケモンのようなモノではなく、名前の違いすらない本当にただのカラバリキャラ
・ヌメモンにいたっては色違いも合わせて6体もいるが、その割にゲレモンは未登場
・戦闘はかなり単調
・途中で入手可能な「カウンターボード(装備しているとたまにカウンター)」を使えば一気にカウンターゲーに
・状態異常技もかなり強力で、グランクワガーモンやディアボロモンが使用可能になるとさらに単調に
・攻撃には「打撃」「必殺技」の他、メインとなる「魔法」があるが、魔法を使ってもモーションがどの技でもピンクの球を飛ばすだけ
・何かのバグじゃないだろうかと未だに疑っている
・幸い各デジモンの必殺技では専用のモーションをとってくれる
・強力なパワーアップであるブラスト進化はブラストゲージが溜まると同時に強制発動してしまう
・進化の機会が多いのに、進化してもデジモンの名前はベースとなった成長期のまま
・名前は、あるフィールドにいるバロモンに話しかけることでやっと変更できる誰得仕様
・シナリオは冗長な上に、泣きたくなるほどのスーパーお使いゲー
・恐らく、デジゲー史上でも最上級に攻略情報がないと耐えられない
・一部だけを攻略しているサイトはあるが、全体をカバーしているサイトはないので大人しく攻略本を買った方が良い
・シナリオ中では戦いを挑んでも絶対勝てないキャラも存在し、「情報弱者は死ね」と言わんばかり
・フィールドが必要以上に広く、エンカウント率も高い
・シナリオの都合で移動の機会が多く距離も遠いのに、移動速度アップやワープするような手段がない
・ディグモン、サブマリモンを使って地中・海底を移動する疑似ショートカットはあるが、救済処置になっていない
・地中・海底はどこも迷路のようにややこしく、しかも普通に敵が出てくるのである意味地上より地獄
・世界が2つのサーバーに分かれている設定だが、後半で行くことになるサーバーは前半サーバーの色違い
・しかもそのサーバーにはクリア後には行けなくなる
・アイテム・デジモン入手のための期間限定イベントが多い
・本編進行中に取り逃してしまった場合、クリア後に一応回収できる …が、地下探索が必要となったりしてめんどくさい
・また、これらのイベントも攻略情報がなければ余裕で見逃すレベル
・そもそもこれらのイベントやアイテム自体も水増し感が強く、集める気力が上がらない
・苦痛ばかりが印象的で、肝心のシナリオはあまり頭に残らない
・多数の人間キャラが登場するも、グラフィックが小さいマップ上アイコンしかないので全然区別できない
・公式絵は主人公のアツシ以外存在しない
・セーブポイント以外ではセーブできない
・ロードの遅さを誤魔化すためか、フィールドをロードしきってないのにプレイヤーをフィールドに送り出してくれる
・画面が新しいフィールドに切り替わったと思ったら、ロードできてない画面端の方はタイルのようなモノで覆われている
・「カード」のゲームに、オマケとしてクソ長いRPGがついていると考えるべき作品
・カードを楽しむためには本編もプレイしなくてはならない
・しかし肝心の「カード」も終盤になると、敵のカードを無効化する強力カード「フリーズバグ」無双になりバランス崩壊
・こんなん作るヒマがあれば本当のデジモンオンラインを作ってくれ
・今思うと、発売前にVジャンプに付属した体験版をキャッキャとプレイしている時が一番楽しかった
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