アンティラモンには02夏映画で登場した「原種版」と、テイマーズに登場した「デーヴァ版」の2種類が存在する。パッと見では見分け辛いが、大きな特徴としてデーヴァ版は首に紫色のスカーフをつけていたり、比べてみると顔つきや体つきに色合いも違うし、必殺技や設定もそれぞれが別になっている
(たまに混同されている場合もある)。
このジャーナルではデーヴァ版を紹介しており、文中にはデーヴァ版アンティラモンの登場は「テイマーズ関連に限られる」とあるが、
全然そんなコトはない。一体なんでこんな記述をしてしまったんだと思っていたら、すぐに内容が訂正された。

「限られる」は流石に言いすぎたと思ったのか、「少ない」という表記に調整。とはいえ、それでもやっぱり全然そんなコトはない。例えば、初めてデーヴァ版アンティラモンがゲームに登場した「デジモンテイマーズ ブレイブテイマー」はテイマーズ関連と言えるだろう。しかしその後DSのデジモンストーリーシリーズでは、原種アンティラモンはアイコンのみの扱いであるのに対し、デーヴァ版アンティラモンはプレイアブル枠として優先されて実装。さらにその後サイバースルゥースにて、原種版を差し置いてデーヴァ版が2025年現在にまで通ずるモデリングを用意してもらっている。勿論これらの作品は別にテイマーズ関連ではないので、「テイマ関連ならデーヴァ版、そうでないなら原種版」などの基準は存在していないのが分かる。 デーヴァ版が原種版よりも優先されがちな理由として「テイマーズでの活躍」は間違いなくあるだろうが、「関連作」とする理由にはならない。「メディアミックスでの出演率は高い」のが分かっているなら、何故それらがテイマーズ関連ばかりと断定しまったのかは疑問だ。
余談だが記事内でも紹介されているデジライズでは、準レギュラーである千尋さんのパートナー、ロップモンの進化形態としてアンティラモンが登場している。しかしこのアンティラモン、姿はデーヴァ版だが作中に「デーヴァとしてのアンティラモン」は別個体が存在するため、「デーヴァだけどデーヴァじゃないアンティラモン」というレアな立ち位置になっている。さらにデジライズは珍しく「デーヴァ」がシナリオに深く関わってくる作品なのだが、千尋さんのアンティラモンはデーヴァではないのでデーヴァとしての活躍はなく、肝心の本当にデーヴァなアンティラモンも最終決戦でヒョロッと混ざってくる軽い扱いだったので、デジライズが「デーヴァ版アンティラモンが活躍した作品」と呼べるかはちょっと怪しい感じ。
ジャーナルの記述はその後さらに改訂されており、
『また、名前に「(デーヴァ)」と表記される個体が登場する作品は主に「デジモンテイマーズ」に関連するものが多いが、スマートフォンアプリ「デジモンリアライズ」などにも出演。原種となるアンティラモンの初登場は、2000年に劇場公開された映画「デジモンアドベンチャー02 前編 デジモンハリケーン上陸・後編 超絶進化!!黄金のデジメンタル」で、2021年放映開始の「デジモンゴーストゲーム」でも活躍した。」――と、過去に比べればカドの立たない内容になっている。
(2025/08/13 掲載)