デジモンコラム オメガモン編 オメガミサイルを推測せよ! Tweet 公開日:2015/11/26 追記:2021/09/28 再追記:2022/08/13 言わずと知れた「オメガモン」。 そんなオメガモンの公式設定には、このような表記がある。 --- ウォーグレイモンの形をした左腕には盾と剣が、そしてメタルガルルモンの形をした右腕には大砲やミサイルが装備されている。 --- 左腕の盾と剣というのは、肩のブレイブシールドを模した小型の盾と、「グレイソード」を指しているのだと分かる。 当然、右腕の大砲は「ガルルキャノン」のコトだが、では「ミサイル」とは一体何なのだろうか? まず最初に言っておくと、全メディアにおいてオメガモンが「肩からミサイルを撃ったコト」はない。 そして俺はこれを、「オメガモンの右肩のトゲは、メタルガルルモンでいう肩のミサイルポッドが変化したもの」だと解釈していた。 なので、オメガミサイル(仮)と言うのはこの「トゲを発射するもの」だと思い、サイトにも何度かそういう記述をしていた。 同じデジモンアドベンチャーの主役デジモンで言えば、イッカクモンの「ハープーンバルカン」のようなイメージだ。 だが先日、「アニキ…それは違うよ」との指摘をいただき、 話を聞いてナルホドそっちの方が信憑性あるなぁと思い直したので、その解釈をまとめておこうと思った次第。 まず、これ自体は俺も知っていた(無知じゃないアピール)コトだが、 よく見るとオメガモンの最初の公式絵は、両肩の形状が左右非対称になっている。 アニメ版以降、ほぼ全てのメディアで「球体の肩に、左にはシールド、右にはトゲ」というデザインになっているため、 最初の公式絵に関しても「ただ歪んでただけだったんかな?」程度に思っていたが、意識してみると、やはり明らかに形状が違う。 ただ「形状が左右で異なる」というだけではなく、 並べて見るとそれぞれ素材となったウォーグレイモン、メタルガルルモンの肩パーツの形状に準じているのが分かる。 つまりこの「公式絵の段階」だと、左肩には盾に隠れているが穴があいていて、 ブレイブシールドも、「肩から伸びるツノに刺さる」という形で構成されていた可能性が高い。 さておきこちらが本題なのだが、メタルガルルモンの肩にはミサイルが搭載されている件だ。
(そもそも公式絵段階では肩のトゲは青いので、メタルガルルモン的にトゲそのものにミサイルギミックなんてものはない) 「肩パーツが展開して現れるミサイルランチャー」こそが真・オメガミサイルだと考えるべきなのだろう。
そしてこのランチャーが収納されていた肩パーツだが、先述の通りアニメ版デザインの段階から変更されている。 公式絵も「右肩がメタルガルルモンっぽくなっている」と確認できるのは最初のそれぐらいで、 他のメディアにおいても右肩はせいぜい名残の分割線が入っているコトがあるぐらいで、とてもランチャーを仕込む余地はない。 つまりもし「オメガモンのミサイル=肩のミサイルランチャー」である解釈が正解だとすれば、 肩の機能がなくなった今ではもう、撃ちたくても撃てない死に設定という状況のはず。 なるほど、どおりで全然ミサイルを撃たないワケだ。とりあえずトゲミサイルとして採用されなくて良かった。 ちなみに、バトルターミナルからデコードまでの長きにわたっていて使われていたこのオメガモンVer.Ka(makiri)では、 右肩にオメガミサイルランチャー?と思わしき謎のパーツが追加されている。 しかし初期デザインにしたって、右肩を正面から見たらメタルガルルモン同様に隆起はないはずなので、謎のアレンジだ その「ミサイル」の名残を残したポリゴンもサイバースルゥースでカッコよく新調され、その際に肩はアニメ同様に球体となってしまったので、 恐らくこれからも、オメガモンがミサイルを撃つコトはないだろう。公式がなんかまた変な新解釈でも始めない限りは。
実際の所、その可能性も否定できない。 オメガモンの設定には、「右腕には大砲やミサイルが装備されている」としか書いていないため、条件はかなりユルい。 もしかすると、いつしか本当に「肩のトゲをミサイルとして撃つオメガモン」や、 「ガルルキャノンからミサイルを撃つオメガモン」や「ガルルランチャーを右腕から出現させるオメガモン」が現れるかもしれない。 それこそ、肩が球体になってもお構いなしに、肩からミサイルランチャーを出現させてくる可能性だってあり得る。 改めてまとめると、「メタルガルルモンの肩にはミサイル発射機構があり、オメガモンにはそれを模した能力があった」 「デザイン変更に伴い、右腕のミサイル機能はデザインごとなかったコトになった」というのが新解釈の見解だが、 如何せん、本当に今まで1回もオメガモンがミサイルを撃ったコトはないので、結局、真実は闇の中なのだった。 ≪追記 驚愕!オメガミサイルは実在した!!≫ 2021/09/28 なんというコトだろう。 オメガモンの登場から実に20年ほども経ち、ついでにこのコラムの公開からもおよそ6年の月日が流れ、 ついに、公式媒体から「オメガモンがミサイルを撃つ」戦闘が描かれたのだ。 それは、アニメ「デジモンアドベンチャー:」。 2020年4月から始まったアニメであり、過去に放映された「デジモンアドベンチャー」のリメイク作品にあたる。 早速その、2021年9月26日に放映された最終話「第67話 冒険の果て」の戦闘を紹介しよう。 世界全てを「虚無」に変えようとする目的を持つ「ネガーモン」。 ネガーモンは僅かな間に進化を繰り返し、巨大なボディを持つ「アバドモン」へと姿を変えた。 アバドモンの根幹を絶つべく、巨大なボディを仲間たちが引き受けてくれている間に、 太一とヤマトはオメガモンとなったパートナーと共に、アバドモンの中核へ向かう――というのが大体のあらすじだ。 まるで招き入れるようにオメガモンを迎え入れたアバドモンの本体は、 さながらオメガモンのような細身のシルエットを持つ人型の形態「アバドモンコア」へと姿を変えた。 外観だけでなく、両腕には巨大な槍と大砲を備え、 背中のマントも攻撃に利用するという、まさにオメガモンの戦闘能力をもコピーした最後の強敵だ。 まずはグレイソードで接近戦に持ち込むが、その力は互角。 激しい鍔迫り合いの後、両者が激しく吹っ飛ばされるが、アバドモンの方が一早くオメガモンへと再攻撃をかける。
これが恐らくデジモン史上初、ついに描かれた「オメガモンのミサイル攻撃」です!! 残念ながら武装としての正式名称は不明で、ついでにいえばアバドモンには大した有効打にはならなかったが、 最後の最後で探し求めていた伝説のオメガミサイルを拝めたコトに、素直に感激してしまった。 さて、以前俺がこのコラム内に掲載した予想図と見比べると、 メタルガルルモンのそれとも違い、「ハッチは上側に展開する」「側面は展開しない」という構成のようだ。 一方で、発射されるミサイルのデザインはメタルガルルモンが肩から発射するものとほぼ同じと思われる。 それにしても、当初から設定が存在していたのは知っての通りだが、 このギミックの詳細なデザイン自体も昔からあったのか、今回アドコロスタッフが用意してくれたのかは気になるところだ。 しかしまぁ、まさか今更になってオメガミサイルを拝めるとはなぁ、いや~よかったよかった。 太一「ッ…! ヤマトォ!」 ヤマト「分かってる!!」
オメガモンの右腕・ガルルヘッドのマズル部分が展開し、マイクロミサイルが大量散布されるというまさかの連撃。 なるほど、メタルガルルモンは全身兵器のサイボーグデジモン。 それが肩と頭部だけになってしまった今の姿なら、頭部にも弾薬が満載されていても、おかしくはなかったのか…。 しかしアバドモンコアはこのミサイル群を難なく迎撃し、 左腕の砲身から放たれたエネルギー弾「デスチャージ」がオメガモンを捉えるが…
連続オメガミサイルからのオメガシールド(仮)がまさか今になって見られるとは…。
オメガミサイルの出番は上記の2回だけだったが、 ここからアバドモンコアとの決着をつけるまでにも様々な演出が飛び交い、実に満足度の高い戦闘を楽しむコトができた。
令和の世になって、新たな魅力を持って描かれるオメガモンの姿を堪能できたのはとても喜ばしいコトだ。 気になる人は、この最終回だけでもちゃんと映像としてチェックしてみるといいだろう。 他の話はまぁ…うん? ≪最後に≫ まさか、公式から本当にオメガミサイルが拾われるとは思いもしなかった。 自分の予想はまぁ半分正解といった程度だったが、マズル部分のミサイルは予想外で面白かったし、 元からあった設定だったのか後付設定かはさておき、オメガモンに新たな魅力が加わったのを実感している。 基本的に俺のコラムは「真相は闇の中」で終わるモノが多い中、 ここまで明確に答えを叩きつけられたのは滅多にない経験なので、清々しい気分でもある。 これからも今回だけに限らず、 色んな媒体でこのミサイルギミックを交えて暴れまわるオメガモンの姿を見られたらいいな、と思う。 ≪今更の再追記≫ 2022/08/13 オメガミサイルについて、追記の文中で 「このギミック詳細は昔からあったのか、アドコロが用意してくれたのか」と書いたが、 ちょうど追記した直後に公式ツイッターから言及があったので、それを引用しておく。 --- アニメチームより「オメガモンのデジモン図鑑に左腕に盾、右腕にミサイルが装備とあるが使っていい?どんな風に使えばいい?」 と聞かれ「ぜひ!こちらで!」と資料を送り、初めて描かれました。 --- …とのコトらしい。 つまり「描写した」のはアドコロが初めてだが、具体的な設定については当時からあったコトが窺える。 …これ、そういう資料があるなら使いたかったって作品は他にもあったんじゃないだろうか。 というか、資料があるなら公式イラストレーターは知っていそうなものだが、 なんで今まで一切使わなかったのか、その資料が公開される機会すらなかったのか、少し新たな疑問が…。 こんな感じで他のデジモンにも死蔵されている資料があるのなら、機を見てじゃんじゃか出してほしいところ。 コラムトップに戻る サイトトップに戻る |