デジモンレーシング
タイトルが出オチ

ゲームボーイアドバンス用ソフト
ジャンル:レース
2004年4月1日発売
価格 4800円(税別)
公式サイト

 昔、「もんすたあ☆レース」というゲームがあった。
これはモンスターにバトルでなく「レース」をさせるというコンセプトで、
モンスターのデザインはポケモンやデジモンのように色んなタイプのモノが揃っているのに、
どいつもこいつもレースのために「走る」「飛ぶ」ことしか考えてない、というゲーム。
数あるポケモンフォロワーの中でも、一捻りが効いているゲームで、実際に結構面白かった。

 そして今回紹介するのは「デジモンレーシング」。
タイトルを見ただけなら「ん?今度はもんレーのパクリか?」と邪推もできたが、パッケージの
楽しそうにカートに乗っているデジモンを見た時点で、パクリの方がずっとマシだったことが分かる。
 
 前に俺はデジワーXのレビューで「デジモンに後付けの武器を持たせるとかないわー」と書いたが、
カートに乗ってるデジモンに比べたらなんてことはないな……。


 デジモンレーシングは、デジモングッズの中でも埋もれている部類に入るだろう。
何しろその発売タイミングと来たら2004年の4月1日!
エイプリルフールにこんな冗談みたいなゲームが発売されるとは、担当の人は変なところでユーモアがあるな。
この人にはユーモアついでに発売を止める権力もあればよかったのに。

 しっかし、アニメなんてやってなくてカードぐらいしか動いてないこの時期に、
こんなコテコテのアニメパッケージのゲームが出るなんて一体全体何事なんだ?

 いや待て、我々は既に同じような体験を一度している。
そう…あれこそ、デッズィモン!バトォクロニコォ!!だ。
このレーシングの半年ぐらい後になって、バトルクロニクルが発売されているのだ。


 そんなこんなで調べてみると、このデジモンレーシングも洋ゲーであることが分かった。
メーカーはGriptonite Gamesというらしい。
作品リストを見るとアメコミ系のキャラゲーを作っているようで、なるほどクソゲーを作る素質がありそうな会社だ。
別に俺は洋ゲー自体を嫌ってはないが、「キャラゲー」「デジモン」「洋ゲー」の3つが揃ってしまうと、もはや笑顔なんかでいられない。
 ところで、レーシングの発売は日本が一番早かったようだ。あまり嬉しくはないね。

 せっかくなので、海外版のパッケージも転載。
スピード感よりも強く感じられる「ギルモンのかなり無理して乗ってる感」が味わい深い。
海外の事情はよく知らないけど、向こうには誰かこの企画を止めてくれる人はいなかったのかな。


 とりあえずゲームの内容に入ろう。

 なんとこのゲームはGBAソフトであり、日本では初めて任天堂ハードで出たデジモンのゲームだ。
GBAソフトだから今でもDSでプレイできるし、フラッシュメモリのおかげでデータがそう吹っ飛ばないのも嬉しい。
できればこんなゲームからじゃなくて、もっと早い段階から任天堂に尻尾を振っておいてほしかったもんだ。
 ちなみに海外ではこれ以前にも、バトルスピリットがGBAソフトとして発売されている。悔しすぎて辛い。

 タイトル画面。
ロゴやメニュー項目の文字は、カートに乗ったデジモンが運んできてくれる。
こういう演出ってよくあるけど、最初からドンと表示してくれる方がスムーズで嬉しいと思う。

 この画面は放置していてもずっとこのままで、特にデモが始まったりはしない。
ちなみにこの画面に至るまでにOPムービーなんてものもない。ただ淡々とクレジットが並ぶだけだ。

 BGMは割かしカッコいいが、妙にテクノというかなんというか、兎に角雰囲気にあってない感じだ。 
先に言っておくが、案の定このゲームではデジモンアニメと関係のあるBGMは一切出てこないぞ。


 とりあえず、このゲームのメインである「ひとりであそぶ」を軸にゲーム内容を紹介していこう。