デジモンコラム
「デジモンアドベンチャーtri.第5章」見てきた






 公開初日がロクにコラボもしてないくせにアプモン最終回と被りやがったので、初回ではなく2回目から見てきました。
例によってネタバレありで行きますが、公式に載ってるあらすじ以上の内容は大してないし、
キャストコメントで「太一が行方不明になって終わり」ってのをなんかしれっとネタバレしてたりするので、もうみんな気にしてないよね。


 単刀直入に言うと、今までで最悪でした。  
別に今回が飛びぬけてクソったれた要素が含まれているってワケでもないんですが、
もう終わる直前の5章なのに、全然それを感じさせない展開の単調さや、
今までのtri.の悪い所が総がかりで殴りに来るようなヒドさ。
「正義!ムゲンキャノン!愛!ブラッディストリーム!」のごとくtri.のダメ要素が襲いかかってきます。今回、アポカリモンの名前も出てきたしね。


 tri.で飛びぬけてクソだったのと言えば、間違いなく3章で引き起こされた「リブート」でしょう。
あれのせいでデジモンたちは記憶を失い、それまでの積み重ねは消え、これからの行動は全て嘘くさい茶番になるという、
「選んではいけない未来」とかそんな生易しいレベルじゃない煉獄ルートを選んでしまいました。
もし記憶喪失展開をやるのなら、「tri.の開始時にやって過去の原作とキャラが違うアクセントに活かす」だの、
「tri.の最後に入れて夢オチのようなリセット処置として使う」か、
あるいは、「記憶と共にパートナーとの関係性がリセットされ、新鮮な描写をある程度見せたところで、サクッと戻す」あたりで良かったはずです。

 しかしコトもあろうにtri.は、「記憶を失わせたのに、結局元と同じような性格・関係になる」という
考え得る限り一番最悪というか、得られるモノがなさすぎる謎ルートを、ナイフの上だろうが歩いてきました。

 何がヒドいって、スタッフもパートナーデジモンたちが記憶を失ったのを忘れてるんじゃないか?
と想えるようなフシがいたる所にちりばめられている所。
例えば予告映像にも入っていた、テイルモンの「少なくとも私たちは、ヒカリたちを憎んでなどいない!」ってセリフ、
それが長年付き添ってきたパートナーのセリフであれば普通に絆の描写になったものを、
「記憶がなく、実質つい最近出会ったヤツ」にいきなりそんなコトを言ってきても、それはあまりにも薄っぺらすぎない…?
いや待った。リブートのない完全に本来のテイルモンだったとしても、このセリフそのものが色々とダメだわ。

 「たとえ記憶を失ってもパートナーとの絆は育まれる」って描写がしたかったのかもしれませんが、
無印の設定的には「世界がリセットされようとも、パートナーとの記憶は失わない」って描写の方が、よほど感動できたと思います。



 そんな訳で「パートナーの記憶はなくなってるけど大体元と同じだし、あんま気にしないでね」という致命的な欠陥はさておき、
…そう、さておかなくてはならないのですが、
それとは別に今回は、tri.の抱えていた別の問題がいよいよ表面化したな、と思える回でした。

 それは、tri.における「キーキャラクターである芽心とメイクーモンに、全然魅力がないコト」です。


 今回の内容はその大体が、「メイクーモンやべぇよ!さっさと殺そうぜ!」「殺すのはダメだろ!」という問答です。
キャラクターの生死というのは言うまでもなく重要な要素なのですが、
果たしてtri.視聴者のどれほどが、世界に危険が及ぶとしても、メイクーモンの命を救ってほしいと願えるのでしょう?

 tri.は今まで、「メイクーモンがヤバい」という描写はしっかり、むしろ執拗にやってきました。
感染デジモンをつくりあげる病原菌のような存在であり、本人も暴走ばかりして周囲に被害を広げるし、 
そんなメイクーモンを抹消すべく、イグドラシルだのホメオスタシスだのと本当に面倒な輩も介入してきて、何も良い所がありません。

 でも、「メイクーモンを殺してはいけない!殺さないでほしい!」と視聴者に思わせる描写は、全然ありませんでした。
確かにメイクーモンは芽心のパートナーデジモンであり、序盤は仲間っぽく一緒にいる時間は描写されていました。
でもそれは同情を呼ぶにはあまりにも脆弱で、メイクーモンをかばえる材料は「芽心のパートナーである」という設定、そんだけ。
視聴者にとって「まだよく分からないゲストデジモン」である内からレオモンを殺したりしてたので、印象は最悪なんですけど。

 しかもタチの悪いコトに、メイクーモンは方言ネタにかまけてばかりで意思表示がイマイチハッキリしないキャラです。
「普段は良い奴なのに!」と思えるほど情がわくシーンもなく、
突発的な暴走に対して「自分は本当はこんなコトはしたくない!助けて!」なんて悲痛な叫びも訴えてこないので、
「ここまでやらかしたんじゃ、もう殺すしかなくない…?」と思わされてしまうのも無理はないでしょう。

 別に俺だって、新参のネコデジモンに死んでほしいワケじゃないんです。
いつまで経ってもよく分からないキャラに話を引っ掻き回されて、殺す殺さないとグダグダしている内に映画がもう終わってるのが嫌なんです。
なんか「かわいいネコだからゆるしてニャン」みたいな見せ方も目に付くけど、別にかわいくて害にならない猫は他にいくらでもいるんだよ


 メイクーモンは本当に、本当に気の毒な、さらに言えば売り方を間違えてしまったキャラだと思います。
彼女は一体どんな気持ちで、毎度毎度tri.ショップのビジュアルに、パートナーデジモンたちと並んでいるのでしょう。



 そんなメイクーモンのパートナーである芽心も同じくらい、いやむしろメイクーモン以上に可哀そうなキャラです。
パートナーデジモンがこんな尺稼ぎしか能のないバーサーカーキャラなのもそうだし、
まさか5章の現在に至るまで、「メイちゃんがメイちゃんが」とうろうろウジウジするだけのキャラに終始してるのも見てて辛いです。

 何がつらいって、彼女たちが可哀そうである以上に、
こいつらつまんねぇからさっさとなんとかしてくんねぇかな」って感情が勝るところです。


 こうなってしまったのも、不慣れな新入りである芽心や謎を秘めたメイクーモンのコトを、
本来ならバッチリ支えてあげられる強さをもっていたはずの選ばれし子供たちも退化していたのが悲劇の始まりでした。
無駄に色んな要素に尺を割かなきゃいけないせいで、見せ場がハッキリとせず、結果全体的にハンパになってしまった。

 tri.は、「高校生に成長した子供たちが芽心とメイクーモンのために奔走する話」か、
あるいは逆に「高校生になって新たな悩みを抱えたかつての子供たち」のどちらかに主軸を絞るべきだったと思います。
個人的には、無印キャラは02でもう全員なんか悟った無敵キャラの風格だったので、ヘンに悩まれるよりは前者のノリが見たかったな。



 選んでほしかった未来はさておき、前回の続きから今回の話の流れに沿っていきます。
偽ゲンナイに襲われる芽心を太一がなんとか助けるも、メイクーモンもといメイクラックモンはそのままどこかへと去っていきます。
選ばれし子供たちは現実世界に戻る方法を求めて世界を彷徨っていると、
自動生成ダンジョンのノリで周囲の地形が急に変わったりして子供たちの進行を阻み、この映画自体の進行すらも停滞させます。

(リブートの影響で)デジタルワールドが私たちを憎んでるんだと思う」
「恐らく僕たちは、世界にとってウィルスのようなものなんです」
「それってもしかして、俺たちが選ばれし子供たちだからか?」
などと、今回の子供たちは以前にも増してフワフワしたよく分からない会話が目立ちます。
さらに今回、何かと「選ばれし子供たち」というワードを使いたがってきます。デジアドキャラである自信がなくなってきたのかな?

 その後もグダグダしていると、見かねた偽ゲンナイが親切に現実世界へ飛ばしてくれるのですが、
現実世界ではメイクーモンもといメイクラックモンがワルさをはたらいていて、
街をブッ壊したり、感染デジモン次々とリアライズさせて暴れさせたりと、
スタッフのメイクーモンもといメイクラックモンへのヘイト貯めパワーはとどまる所を知りません。
…あの、ところで光子郎さん。いい加減デジモンアナライザーでメイクラックモンの名前調べてください
姿が変わったら調べるのが基本だろうに、お前の知りたがる心、またベーダモンの所に売ってきたの?


 世界各国で暴れまわるデジモンたちは民衆にとって完全に天災や害獣のそれになっており、
パートナーデジモンをつれて現実世界に戻ってきた子供たちは即行でおまわりさんに連行されてしまいます。
いやあtri.って、本当に無印や02のあとのお話なのか、いよいよ自信がなくなってくるな!
 なお、世界に出現したデジモンはゴリモンやナノモン、アノマロカリモンなど、無印すぎて全然チョイスが面白くありません。
前回はローダーレオモンやオロチモンが出るだけでテンションが相当上がったモンだけど、今回そういうサプライズがなかったのも残念。

 
「デジモンは危険だから一緒にいるのはダメだろ」という警察と、
「デジモンは友達だからいいんだよ!」と譲らない子供たち。
 お互いあまりにも語彙力がなく、「争いは、同じレベルの者同士でしか発生しない!!」のは本当なんだなとしみじみしていると、
そういえばこの人もどういうキャラなのかよく分かんないままここまで来ちゃったなって感じの西島先生が権力で子供たちを助けてくれました。


 現在、子供たちの自宅はマスコミに包囲されていてとても帰れる状況じゃないらしく、学校を避難キャンプとするコトに。
しばしの休息となりますが、メイクーモンもといメイクラックモンがアレコレなせいで芽心のメンタルはズタボロチン。
ここで景気づけに、夏休みと言えばコレという流れで、「怖い話をしよう!」と怪談トークが始まります。

…は?


……は?




 幸いヤマトが「そんな場合じゃないだろ!」と至極真っ当なツッコミをしてくれるものの、
「ヤマト先輩、怖い話ニガテなんだ~wwwww」という大爆笑必至のシーンが始まってしまい、
さらにはヤマトが「そ、そんな訳あるか!」とヤマトというより中の人みたいなイジられ展開にチェインし、全ての希望が打ち砕かれます。
久々に「絵柄や話と全くマッチしないおジャ魔女か何かみたいなギャグ絵」も復活し、精神がゴリゴリと削られます。リブートでこの記憶を消してくれ!

 不幸中の幸い、芽心もあまり真っ当なキャラじゃないのでこの嫌がらせじみたイベントに疑問を抱くコトはなく、
本当にただ「話は得意じゃないけど…」という自信のなさだけで、不器用ながらも子供たちに混ざっていきます。

 うーん、tri.も5章だってのに、未だにこの芽心の「混ぜてもらってる感」がなぁ…。
「子供たちが親切心で混ぜてくれている」だけで、「子供たちと仲が良いから混ざっている」とは伝わらない、このフィーリング。
なまじデジモンアドベンチャーがよくできたアニメで、「選ばれし子供たち8人はどの組み合わせでもいける」のを知っているだけに、
このはっきりと、芽心だけが浮いてしまっている感。
実際芽心だけ後付けキャラだから仕方ない部分ではあるんだけど、そんな芽心にあれこれ背負わせすぎなんだよなぁ。

 そも、選ばれし子供たち8人にしたって、突然異世界に放り込まれて、そこで命がけの冒険を経たからこそ絆がうまれて、
さらには「そんな経験を経たあとでも、大してベッタリはせず、必要に応じてたまに集まる程度」という微妙な距離感が特徴だったので、
tri.はむやみやたらと「8人はいつも一緒!」な空気をつくりすぎているきらいがあります。

 
 そういえば忘れてた、と子供たちが親と電話をするシーンが入った後、
ふとしたコトで太一と芽心がちょっとした言い合いになり、
芽心と太一の両方をアグモンが励ましてやるのが、5章のパートナーデジモンの唯一と言っても良い見せ場でした。今回、パートナーマジ地味なんすよ。

 今回も相変わらずtri.のアグモンはtri.アグモンなので知能は退行したままだけど、
「そのtri.アグモンらしさが、かえって周りを癒してくれる」という、久々にアグモンの株が上がるシーンでした。
問題は、本来デジモンアドベンチャーのアグモンは、こんなアホではないコトです。


 翌日、「よーし戦闘パートいくよー!」というノリでメイクラックモンが現れ、
街中で「パートナーデジモン8体VSメイクラックモン」という、過去のtri.を思うとあまり嬉しくない光景が再び見られます。

 でも今回、進化バンクが画面分割によって一気に流れるようになったのは大きな改善点です。
分割の仕方が単なる幾何学的なマス目ではなく、割れたガラスみたいな感じだったのもオシャレで好きです。バンク自体はtri.です。

「舞台版で先に披露されてるので厳密には初出ではないウォーグレイモンだけが単独で画面に映る」とか
「地味にこっちも初出なのに分割で一緒に流されるメタルガルルモン」とか
「一人だけまだ究極体進化が解放されてないので同時進化に混ざれないエンジェウーモン」とか、アレな所も豊富な品ぞろえ。
…てか、前回あんな「前からできましたけど?」ってノリ(むしろ正しい)でセラフィモンになったのに、ホーリードラモンはダメなのか…。
 

 街中で巨大デジモンたちがわちゃわちゃと暴れまわるシーンはけっこう良い感じですが、
ご多分に漏れずtri.の見せ方なので、「デジモンが全然喋らないし、何が起きてるのかよく分からない」のが難点。
個人的には、ハンマーを失って手持ち無沙汰になってるズドモンが見所です。
「あいつを町中から海の方へ引きつけてくれ!」と太一の指令も1章から成長し、これでめでたく小学5年生の大輔に並びました。


 そうこうしてる内にメイクラックモンはなんかさらに進化し、究極体ラグエルモンとなるのですが、
相変わらず光子郎がメイクーモンに全然興味を示さないため、子供たちのネーム知識はメイクーで止まったままです。
そのくせ、ホメオスタシス派として祭りの会場にかけつけたジエスモンのコトはすぐに調べます
1章でもアルファモンに対しては速攻で真明看破に至ったし、お前もしかして…ロイヤルナイツのコトが好きなのか?

 今回このラストの戦闘パートはけっこう長くて既に記憶がアヤフヤなんですが、
気付けばほとんどのパートナーデジモンたちは戦線から離脱しており、ウォーグレイモンとメタルガルルモンはオメガモンとなり対抗します。
1章以来、久々にヤマトの「太一!オメガモンだ!!!」が聞けて、何はともあれ演じる細谷さんの復帰が早かったのは本当に良かったです。


 さて、なんか知らんが気付けばみんながゲートオープン!界放!ができるようになってたので、
ラグエルモンに続いてジエスモンやオメガモン、さらには子供たちもそそくさとデジタルワールドに移動していきます。お前ら仲いいだろ。
さらにはイグドラシル派代表としてアルファモンも現れますが、相変わらず喋らないのでクソ地味。タイキさん杏子さん助けて!

 オメガモン、ラグエルモン、ジエスモン、アルファモンの4体という中々豪華な顔ぶれが揃いましたが、 
基本的に戦闘はなんかこう、ドンドンぶつかって殴ってばかりのチンピラスタイルなのでかなり地味。
唯一ジエスモンだけは、カルボナーラだかマスカルポーネだかのお供スタンド3体を出現させたり、
マントを体にまといフードを被っての防御態勢をとったりと、見るからに描くのがシンドそうなデザインな割に色々と面白い描写が多く株が上がります。
あとこいつだけ、技名を叫んでくれたのもポイント高いですね。全然聞き取れなくてアウスジェネリクスって叫んだのかどうかよく分かんないけど。

 ラグエルモンだけでも散々手こずらされてるのに、
ホメオスタシス派、イグドラシル派などと、様々な派閥からの代表を交えた乱戦が繰り広げられます。
この勢力図、公式サイトで簡素な図が公開されただけなので、本編を見るだけでは視聴者的にもサッパリです

 そりゃ太一も「俺たちの敵は一体誰なんだ!?」と悲痛な叫びを漏らしますよ。
では皆さんも、さんはい

 \まったくだよ!/


 今回、子供たちが逃げ惑うシーンでの「もう走るだけのワンパターンはイヤ~!」など、
「\まったくだよ/」ポイントが数多く配置されています。これは応援上映向きですね!


 
 さて、そんな究極体同士の激突を背景に、子供たちは再び「メイクーモンどうしよう会議」を始めます。
ただその言い合いは「殺す!」「殺さない!」だけの極めて低レベルの争いで、
具体的に「メイクーモンをどうすれば助けられるのか」だの、「イグドラシルたちと話し合いができないか」だのといった建設的な話は出てきません。

 流石にもうこんなグダグダした流れにも嫌気がさしたのか、芽心はついに「メイちゃんを殺して」と太一たちに懇願します。
彼女なりにも相当悩んだ末の結論ではあれど、当然子供たちも早まるな考え直せと説得するのですが、
「こんだけヒドいコトをしてきたんだから、もうダメでしょ」って旨のコトを言いだして、本当にそうなのであまりにも救われない…

 今回唐突にメンタルがある程度復調したり、唐突に芽心とのボディタッチなどが増えて一部界隈をにぎわせそうな太一さんは、
芽心が悩みに悩んでいたのを見てきたコトもあり、メイクーモンを殺すコトに賛成の意を見せます。

「もうあいつら(イグドラシル、ホメオスタシス)の思う通りになりたくない!」
 メイクーモンの、仲間の犯した罪に俺は向き合う!」

 とかそんな感じのセリフだったと思いますが、ここで「メイクーモンを助ける!」って方向にいけないのがなんとも…。
ていうか、メイクーモン殺すルートはホメオスタシス派としてはありがたい話なので結局加担してるのでは…?

 さらにていうか、まるで「その気になればいつでも殺せる」とでも言いたげな空気ですが、この間ずっとオメガモンはラグエルモンにボコられています。  
そろそろお気付きの方もいるでしょうが、tri.のオメガモン、ゲボ弱いです


 もう何もかも嫌になったのか、「よし!一緒に心中したろ!」みたいなノリで芽心がラグエルモンの元に走りだしたモンだから、
慌てて太一やヤマトたちが追いかけて捕まえようとします。

 んでまぁ、芽心はなんとか助かるのものの、
太一はオメガモンに芽心を助けるコトを優先させたので、太一自身は戦闘で起きた地割れに巻き込まれてしまいます
ここ、無駄に作画が良くて見応えがあるのが笑えるんですが、本当に無駄だわ。他でやってよ他で。

 まぁどうせ太一は生きてるだろうから本気で驚く人もいないでしょうが、
首にかけていたゴーグルを地上に遺して地割れに消えるという器用な退場なのが、じわじわきます。
 ところでこの一連の流れ、「ただ芽心にウザくて面倒な女という印象がつくだけ」なのは、作り手の方は分かっているのか、心配なところです。


 もちろん残された子供たちは、この最悪の事態にただただ愕然とするのみ。
ただヤマトだけは、太一を信じているのか死をあっさり受け入れたのかどうかは微妙なラインですが、
「立ち止まるな!!」と他の子供たちを鼓舞します。 …あれ?「太一はきっと生きている!」とかは言わないんだ…。

 「うわ~太一退場で引きか~、うっかり見ちゃったネタバレ通りだな~」とか思っていると、
ここであるコトに気付きます。 「オファニモンフォールダウンモード、まだ出てなくね?」と。
 

 すると、太一の退場に本気でガチのショックを受けたヒカリが闇堕ちし、
その負の感情がニャロモンの幼体にムチ撃ってオファニモンフォールダウンモードへと、一気に暗黒進化させてしまいます。雑ゥー!
え~…偽ゲンナイの策略とか、ついさっきも体を乗っ取ってきたホメオスタシスの仕業とかじゃなくて、マジで兄を失ったショックがトリガーなの…?
いやそりゃまぁ、肉親を失うのは辛いだろうけど、これは違うでしょ…。

 とかなんとか思っていると、オファニモンFDMとラグエルモンが今燃えたつグレートクロス
巨大綾波レイみたいなバケモノと化して、現実世界への脅威となってシメ!という、有無を言わさぬ怒涛の謎展開。

 
 今回のED曲である「アイコトバ」は実にいい曲なのに、勿論今回の内容には全くガッチせず、映像も安心の手抜き仕様。
でも今回はそんなコトよりも、何はともあれ「共生」って何だよ


 
 こうして、簡易にとは言え「全体の内容をなぞれるくらいに内容が薄かった」のが今回の章ですが、
それに加えても全体的に意味不明な展開が多く、意味が不明なので意味不明です。

 最初に書いた通り、今回が今までと比べて格段に質が落ちる訳ではありません。
悪い所は大体そのまま受け継がれているので今更ショックを受けるコトでもないし、「続きが気になる」というラインはまだ生きてると思います。

 ただ、今回はもう5章です。 5/6が終わったんです
ここまで引っ張ってきてこんな状況なんじゃ、先が気になったとしても先に大したモンがないのがもう分かってしまうんです


 なんかもう、最後までこのノリで行くんでしょうね。
「あと1章で終われるかどうか」はさほど重要ではないというか、別にその気になれば90分もあれば十分畳める程度の内容だと思います。
ただ「あと1章でtri.を象徴する新キャラである芽心とメイクーモンに好印象を抱いて終われるのか」が気がかりですが、答えはもう出ているも同然。

 どうせ結局太一は生きてて、結局敵は倒して、結局メイクーはなんか助かって、子供たちはなんかそれぞれの将来に向けて歩き出すのでしょう。
まぁ、別にメイクーモンがこの先生きようが死のうが、もはや面白さに影響しないのでもうどうでもいいです。



 「初回放送終了直後」というせっかちクソタイミングで公式からネタバレされた最終章のタイトルは「ぼくらの未来」。
最後の最後で法則から外れて特別感を出す手法は嫌いじゃないですが、「別にこれ、"未来"で済むだろ」って感じです。

 
 公開時期は2018年初夏。今から1年近く離れると思うと、けっこう先ですね。
ここまできたんだし、最後まで付き合いはするけど、
この続編、本当につまらないんだな」ってのを今更ながらに思い知らされて、ただただ寂しくなりました。

 素晴らしい演技をしている声優の方々が褒めているシーンが、どれもこれも「え…?どこが…?」としか思えないのも悲しいです。
別に、「声優も貶せ」なんて言いたいわけじゃない。
むしろ、いくつかのキャストコメントから「あ、この人何か思う所があるんだな…」ってのが伝わってくるのは2章以上にデジ泣き案件です。

 せめて最後はメイクーモンと芽心が少しでも幸せに終わってほしいのは本心ですが、
別に好きになれてもいないキャラだからどうでもいいってのも事実。ああ、できれば好きになりたかった。


 そんなこんなで全然良いところのない捨て回みたいな章でしたが、今までと大差はないのでtri.視聴継続者は必見ですね。

 内容云々をさておいても、続編モノかつ続きモノである作品の性質上、
回を重ねるごとに視聴を脱落したり熱意が冷めて劇場ではなく配信などで済ませる人が増えている気がします。
でも、もしtri.を上映している映画館が近くにある人は、できれば実際に劇場で見るのをオススメしますよ。
入場者特典のラグエルモンカードが高く売れるから。



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